西陣工房
西陣工房は、障害者が西陣の伝統的手工芸(京くみひも・西陣織・糸繰りなど)に
取り組んでいる就労継続支援B型事業所です。(組み紐体験教室はこちら )

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ご利用案内

西陣工房とは

 西陣工房は平成16年秋に知的障害者のためのデイサービス事業所として開所しましたが、平成18年10月から就労移行支援事業所及び就労継続支援B型事業所の多機能型に移行し、そして平成23年6月からは就労継続支援B型事業所となりました。西陣工房は、「伝福連携」の理念の下、後継者難に苦しむ業界の指導を仰ぎながら、京都西陣の地に根付いた伝統産業に取り組み、伝統の技の数々を引き継いで後継者としての実力を身に付けながら、物作りの楽しさを実感しつつ、さらにはスポーツや音楽、レクリエーションを通じて利用者一人一人が主体的に連帯感を持って成長していくことを目指しています。

 就労継続支援B型事業においては、能力の高い支援校の卒業生が一般就労に対するもう一つの選択肢として、伝統産業の職人となれるように、現状ではまだその半額程度ではありますが、数年後には高い技術を習得した利用者においては、最低賃金程度の工賃が支払える状況を目指しております。また、良好な人間関係や職員の粘り強い指導もあって、多くの利用者が技術力を高めて、今までできなかったより難しい作業ができるように日々成長しています。もちろん、能力に応じた仕事のラインナップは用意していますので、障害の種類や程度に関係なく従事していただいています。

西陣工房の日課

  月曜~金曜
 午前 9:00~9:30 朝の体操、数字読み、発声練習、歌の練習、朝礼
 9:30~12:00 作業
 昼休み 12:00~13:00 昼食
 午後 13:00~16:10
 休憩 14:50~15:00
作業
 16:10~16:30 あとかたずけ・掃除
   

作業の受注状況などによって、日課は変更する場合があります。

 西陣工房の朝は、運動から始まります。体操で体を動かすことで体が目覚めて脳が活性化します。次に数字の練習、きれいな日本語の声出し、ウクレレの伴奏で歌を歌って朝礼、そしてそれぞれの朝の挨拶の後、9時半過ぎから作業になります。
 祝日は利用者全体を対象とした行事、日曜は若手を対象としたスポーツデー、さらに合宿、卓球バレーの試合など仕事以外でもたくさんの取り組みをしています。日々の様子をまとめた「 西陣工房だより」を発行しております。ぜひご覧ください。

糸操作業、機織り作業、組み紐作業

 現在、作業は、丸台、角台、高台を使った京組紐(手組み、正絹製)、手機による西陣織の「ジャガード織り」、すくい機による「錦織り」、さをり機による「さをり織り」、そして「糸繰り」作業を行っています。「糸繰り」作業は、綛(かせ)の糸を広げて糸繰り機に掛けて枠に巻いていく仕事です。糸は引っかかったり、切れたりしますので、引っかかりをほどく。さらに、切れた糸はつなぐ。こうした作業の繰り返しで、綛の糸をすべて枠に巻き取る仕事です。「さおり機」では糸数の少ない毛糸のショールやマフラーを作っていますが、広めの布を織って、ベストも作っています。「すくい機」では、正絹で帯のような布地を織って、札入れや名刺入れ匂い袋などの和装小物に加工して販売しています。そしてジャガード織りではさまざまな図案を織物にしています。

組紐体験の様子、ジャガード織り、京くみひもストラップ

組紐体験の様子

ジャガード織り

京くみひもストラップ

 組み紐作業は、丸台、角台、高台などの組紐台を使って丸い紐、平たい紐、太い紐、細い紐などの素材を作っています。いろいろな色に染めた糸を数十本束ねて玉に巻いてたものを組紐台にセットして、決められた組み方に従って間違えないように組んでいきます。色のコンビネーションによってできるさまざまな模様がおもしろく、毎回の仕上がりが楽しみです。出来上がった組み紐に、独特の金具やアクセサリーを取り付けてストラップに加工して完成です。主にぶらり嵐山の店頭で販売しています。組み紐を使ったストラップは他でも多く作られていますが、大半は機械(製紐機)で組んだり、絹ではなく化学繊維を使ったもの、中国などで作られたものが多い中、西陣工房では手組みで、絹糸を使って作っている正真正銘本物の京組み紐です。
 西陣工房では、観光客の方々に来ていただいて、ストラップ作りの体験をしていただく、組紐体験教室を開いています。もちろん、お客さんには西陣工房の利用者が丁寧に教えます。より多くの方々に京都の伝統産業の一つである京組み紐に親しんでいただき、さらには障害者への理解も深めていただいたいものです。詳しくは「組み紐体験教室」をご覧ください。

 西陣工房は、元々組み紐工場として昭和41年に建てられた、鉄筋コンクリート3階建の建物で、延べ面積は約260平米あります。さらに、南側に約200平米の駐車場(運動場)が隣接しています。これだけのスペースを、現在25名の利用者で使用しています。平成20年に大がかりな改修をして随分きれいになり、使い勝手も良くなりました。
 1階は、作業場、食堂、事務室で主に組み紐作業とさをり織りをしています。2階は作業場で、糸繰りとジャガード織り、すくい織り、整経をしています。3階は組み紐体験教室の会場と製品の展示場になっています。3階は利用者の娯楽室にもなっており、卓球台が置いてあり、そこで卓球バレーの練習をしています。卓球バレーは近年、成長が著しく、京都の大会で優勝を重ねています。
 屋上は普段は立ち入り禁止で、エアコンの室外機が置いてあるだけですが周囲の建物と比べて高くて景色がいいので、うまく活用したいものです。また駐車場は、常時駐車する自動車が3台しかないので、毎朝の体操に使っています。

  西陣工房ではリクレーションも充実しています。年3回の合宿をはじめ、祝日のリクレーション、卓球バレーの大会、日曜日に不定期で行うスポーツデーなど、年齢を問わず京都の自然や季節、さらには運動不足解消や体力強化、スポーツや音楽文化などが楽しめるよう企画しています。

西陣工房を利用するには

 障害者及び難病の方に限ります。相談支援事業所などで計画相談を受け、西陣工房を利用する内容を盛り込んだサービス利用計画書作成してもらい、それを保険福祉センターへ持参して支給決定を受けて下さい。その結果、交付される福祉サービス受給者証を持参の上、直接西陣工房にお申し込みください。支給決定の内容により、月間の利用回数、月当たりの利用者負担金の上限が決まります。
 
 また、西陣工房では給食(昼食)を実施しております。希望される方は一食当たり600円(減免者は400円)の実費が必要です。その他、合宿などの行事参加費、保護者会の積立金などが必要です。

・対象:福祉サービス受給者証をお持ちの方 
・定員:20名(就労継続支援B型) 
・開所時間:毎週月曜日~金曜日 9:00~16:30

見学など詳しくは、西陣工房までお問い合わせください。(電話 075-462-9101/メール info@nishijinkoubou.com )